去る平成18年度第3回理事会(平成19年1月28日)において協議され、承認されたことの一つでありますが、今後、JSPPの会員の方々が執筆されたり、講演、発表などに際して『むし歯』ということばを使用される場合に漢字標記の「虫歯」ではなく、「むし歯」を使用して頂くように申し合わせをしようというものであります。その経緯を以下に示します。
文部科学省は、学校において児童生徒に指導及び保健教育をする場合に歯科の疾病である「う歯」(法律用語ではこれを用いる)の標記をかつては「蝕まれた歯」ということで漢字標記である「虫歯」を一般的に使用してきたが、児童生徒たちが「むしばは虫が歯を食べることでできる」と誤解を招く恐れがあることから、ひらがな標記の「むし歯」を使用するように(財)日本学校保健会をはじめ、(社)日本学校歯科医会にも統一した見解を求めてきていました。そこで、日本学校歯科医会は関係団体、全会員や学識関係者に協力をお願いしてきました。その結果、かなり周知徹底してきましたが、いまだに書籍や雑誌、新聞を始めとする報道、テレビなどでまだ目にすることがあります。
その理由は、マスコミ関係者が標記の参考にする「日本新聞協会発行の新聞用語懇談会の辞書」に漢字標記である「虫歯」がまだ掲載されているからであります。それで、昨年(平成18年2月)、日本学校歯科医会理事会において日本新聞協会編集委員会宛に文書で要望書を提出いたしました。今後は改善されてゆくことと思われますが、時間が掛かりそうです。
そこで、JSPP理事会では、全国のJSPP会員が子どもたちに歯科保健の情報を発信することも多いと思われますので、全国の子どもたちに間違った知識を与えないために歯科関係者同士から啓発、普及するようにご理解、ご協力をお願いする次第であります。
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